地方での起業するときのメリットとデメリット
地方で起業をしようと考えた場合、物価が安く固定費を抑えることができる点や、町おこしをしている地域であれば自治体の支援が手厚いなど、どうしてもメリットだけに目がいきやすくなってしまいます。一旦、冷静に物事を見ることができるように、メリットとデメリットをひとつひとつ考えてみましょう。
地方での起業のメリット
地方での起業をするときのメリットについてあげていきます。起業するために地方を選ぶということだけではなく、地方のメリットを活かして起業するという視点も確認してみてください。
・固定費が安い
地方で起業する場合のメリットとして、 一番最初にあげられるのは、固定費が安いということです。 一番わかりやすいのは、家賃が安いということです。
例えば、事務所を借りる場合、 都内で30万円の物件でも地方では半分の15万円で借りることができます。また、 店舗を構える場合も、数百万から数千万 の違いが出てくるのはよくある状況です。
・補助金や助成金制度が充実している
補助金や助成金の制度を利用する人も多いと思いますが、場所によっては、町おこしを目的として自治体の支援が充実しています。
新規に会社を設立するときの補助金、 売上が減少したときの経営サポート、さらに、新規雇用や人材教育 などの助成金など、支援内容 の種類も豊富です。
・同業他社が少ない
起業する業種によっては、同業他社が少ないことがあげられます。 都内では 激しい競争が繰り広げられていたとしても、地方ではまったく競争がない場合もあります。
地域の人に応援してもらって、経営がスムーズに進む場合もありますし、また、同業他社がいないぶん、事業内容に関心がある人材が集まりやすいという側面もあります。
・独自ブランドを作りやすい
最近は、ご当地ブランドも珍しくなくなってきましたが、 地方にはまだまだ日の目を浴びない特産品や伝統工芸品など、ご当地ブランドになりそうな商品が山のようにあります。
古くからあるものほど、ちょっとした付加価値を与えることで、 大きく成功する可能性があります。
・自然環境が良い
忙しい都会の生活とは違って、地方の生活はゆったりとしています。豊かな自然にあこがれて、地方に移り住む人たちも大勢います。
素晴らしい自然に恵まれて、のびのびとした気持ちで仕事ができるでしょう。
・地元の雇用促進に役立つ
地元に残りたくても、仕事をする場所がなくて地元に残れない人たちもいます。 新しい雇用を作ることで地域の活性化に役立つことができます。
会社自体のメリットというよりは、社会貢献の意味合いが大きいですが、 地方での起業をすることで地域の人々に喜んでもらえるのは嬉しいものです。
地方での起業のデメリット
起業するには情熱も大事ですが、徹底したリサーチも必要になります。地方で起業するといっても、最初から起業自体が無理なケースもあります。市場自体がなくて企業活動がなりたたないとか、そういったマイナス面もきちんと抑えておく必要があります。
・情報が入りにくい
地方にいると情報が入りにくいという側面があります。 都会では自動的に入っていた情報も、地方に行くと情報を仕入れるためにエネルギーを使わないといけなくなります。
インターネットだけで情報収集が可能ならば、ほとんどの地方でやっていけるとは思いますが、そうでない場合は、 情報収集の仕方だけでもいろいろと検討する必要があります 。
・通信環境の遅れがある
自然環境が恵まれている反面、 通信環境が整っていない場合があります。 携帯を使うときも、電波が来ているかどうか気を遣わないといけない場所もあります。
同じ地域の人が取引先なら事情を理解してくれるでしょうが、そうでない場合は、面倒なことが起こりかねません。
・自動車が必要になる
通勤ラッシュがなくていいという代わりに、 交通手段が限られている、あるいは、交通手段自体がないというケースがあります。
地方での移動は基本的に自動車になるので、 自動車の購入費や維持費が必要になります。また、豪雪地帯では除雪がどの程度なされるのかなど、道路事情について考える必要もでてきます。
まとめ
地方での起業について、メリットとデメリットをご紹介しました。地方の可能性に目を向けて、挑戦している企業も多くあります。起業しやすいということだけではなく、起業することでなにをしたいのかも明確にして取り組んでいきましょう。