失敗の根源
起業の失敗は様々な内容でたくさんあります。ただ共通して言えることは、たった1つの失敗で倒産に追い込まれるようなことはほとんどといってないということです。失敗の原因は1つではなく、複数あるケースがほとんどなのです。1つだからとほっておくことは危険。その都度早急な対応で軌道修正する必要があります。ほとんどの問題が早急な対処で解決します。失敗の根源は、失敗であることに気が付かず「複数の失敗」を重ね放置しておくことで、大きな問題へと発展してしまうことです。失敗は1つ1つが独立した内容ではなく、つながっていることが多いので、1つの小さな失敗が雪だるま式に連鎖反応で大きくなってどうにもならなくなってしまうことが怖いのです。こうならないためにも、常に経営の状況を把握し、小さな変化も見逃さずにいることが重要です。
例えば「運転資金」で失敗した人の場合。
高級志向というコンセプトの喫茶店を開業することにして、開業準備に入りました。
・高級住宅街に店舗を借り、スタート
・最寄りのセレブ層に合わせ、内装や調度品、食器などにもこだわりかなり豪華にしました
・その結果、銀行から受けた融資の大部分を店舗取得費や内装費などの初期投資に使ってしまった。
・開業後、当初の見込みほど集客できず、運転資金が底をつき、すぐに経営に行き詰まることに。
・半年で閉店してしまいました。
まず、コンセプトとターゲット層へのリサーチが甘かった可能性があります。また、事業計画と収支予算書がずさんだったのではないでしょうか。自分のビジネスモデルにこだわりすぎた結果、無謀な設備投資を行ってしまっています。初期投資はできるだけ抑える方が低リスクの起業となります。初期段階で気づけば軌道修正できた問題ですよね。市場調査不足もあるかもしれません。呼び込むための努力はあったのでしょうか。全体的に計画性のなさと収支の把握ができていなかったようです。実際にはこれだけでは、はっきりとした原因はわかりませんが、経営に対する努力不足が見受けられるように思います。
起業には失敗はつきものです。しないに越したことはありませんが、ビジネスが思い通りに進むことは稀。できる限り失敗しないようにするには低リスクでビジネスを始めることもひとつです。リスクを目一杯取った状態で起業してしまうと、失敗した時に軌道修正する余裕さえなくなりあっという間に終わってしまう可能性があります。低リスクで少し余裕を持ち起業すれば、失敗のたびに対処することで経営が続けられたかもしれません。