起業を失敗させないための、コストの考え方
起業するためのコスト(費用)は最小限であればよいです。よくある失敗パターンとしては最初からしっかりした店舗、高価な機材、商品の在庫を揃えすぎて初期費用がかさみ首を絞めてしまうというものです。起業するのであればコストが効率的であるかを検証し、抑えられるものはどんどん抑えていきましょう。
もうひとつよくあるケースが開店までに時間をかけすぎてしまうことです。お金を貯める時間、場所を探す時間、商品構成を決める時間、実務経験を積む時間などがこれに当てはまります。「コスト」の中には実はお金だけではなく時間も含まれています。要はタイムイズマネーです。準備に時間をかけすぎるとその分収入のない期間が延びますし、その後の経営もテンポよく進みません。またモチベーションも時間とともに下がってきてしまいますます能率が下がる悪循環に陥ります。
起業するだけであれば、お金はほとんどかかりません。お金と時間の効率性を重視することで、スムーズに低リスクでビジネスを始めることができます。
例1: 古物商としてモノを売りたいとき
店舗を構える必要も広告を刷る必要もありません。HPやSNSなどで宣伝してネットショップで売れば家賃や広告費などの費用は限りなく抑えられます。古着の着物をマーケットで仕入れ英語対応もしているネットショップで販売すれば、費用は最小限ながら世界中からのお客を24時間相手にすることも可能です。お金の面でも時間の面でも非常に効率がよく、ビジネスチャンスはますます広がります。
例2: カフェの経営
まずは期間限定の試し経営で経験を積むため、安い物件を探し機材はレンタルで済ませます。物件を誰かとシェアして昼または夜だけ開くというのも費用を抑えるのに良いアイデアでしょう。実際にカフェをオープンしてみて人件費や商品、開店時間など、全体の流れを経験し、感覚を慣らします。低コストの試運転でもカフェ経営に関する一連の流れや必要事項をなぞることで、ノウハウと経験値と自信が身につき、次のステップへとつながります。
起業のステップアップの仕方としては、①タイミングとモチベーションがMAXのところで開業し、②利益が十分出てモチベーションが続くようならお店を続け、③赤字なら軌道修正のために戦略を練り直す、というやり方が着実です。それぞれの段階で時間とお金のコストをなるべくかけないようにしながら多くの経験を積む、それこそが起業成功への近道です。