絶対に自分が正しいと思い込み、他人の話を聞かない上に顧客を見ていない独りよがりの人

起業に失敗しやすいタイプです。比較的シニア起業家に多くみられるようです。経験豊富なだけに、過去に成功した通りに行動しようとしてしまうのですね。時代が変化している事実を認めずに、固定観念にとらわれてしまっているので、未経験ゾーンに突入した時に対応する術を持ち合わせていません。せっかく親切にアドバイスを下さる人がいても、耳障りに感じてしまい、意見を変えられません。その結果、間違いに気が付くことができないまま、手遅れとなってしまうのです。

事業をしていると、様々な問題が起き、常に対応策を迫られます。早急に改善点を見出し、軌道修正をするべきなのですが、その事実に向き合わずに頑として考えを曲げないことは、会社の信頼性を失墜させることにもつながります。起業家には、利益を求めて多くの人が集まるうえに、成功すれば追随する人も増えるでしょう。でもそこで傲慢不遜になるようなトップの下では、一時的な成功は見られても、周囲の協力が次第に得られなくなってくるものです。そしてある日限界が訪れ、業績低迷の危機に慌てるのです。そんな事態になる前に状況を正しく認識する必要があります。

しかし、人の意見を聞くというのは難しいことです。特に起業をするような人は、自分のアイデアやスキルに自信があります。決して悪いことではありません。物事に頑固であっても良いのです。その頑固な強い意志が会社を成長させる原動力となっているからです。ただ、自分の能力には限界があります。自分の能力以上の成果を出すには、他人の知恵を参考にする「謙虚さ」「柔軟性」が重要になってきます。「素直な心」が大切です。これらは起業家に必要な資質のひとつ。柔軟に物事を考えられる起業家は、頭の固い起業家よりも成功する可能性を秘めているといえるでしょう。

「教えてもらう謙虚な姿勢」をもって素直に耳を傾けてみましょう。先輩起業家、各種専門家、優秀な部下、友人などから多くのヒントをもらえるかもしれません。視野が広がることにより流れ込む多くの情報や知識は、自分らしいアイデアを生み出す源となるでしょう。経営が最初から上手であるという起業家は少ないといえます。

１．常に謙虚であること
２．絶えず他人の意見に耳を傾け新しい知識を吸収する心構えを持つこと
３．誤りを認めて改善し続けようという姿勢をもつこと

これらの姿勢が成長のカギとなるでしょう。